インターナショナルスクールの選び方 – 7つのポイント


インターナショナルスクール光景

先日、インターナショナルスクールに子どもを通わせる是非について書きました。結論は、「2重国籍児童か帰国子女かその子どもか優越感感じたい金満家以外、必要なし」という、身も蓋もないものでしたが、それでも入学させたい、という向きもおられるかもしれません。

そんな方のため、インターナショナルスクールを選ぶ際のポイントをご説明します。インターナショナルスクール保護者の集いに参加し、いろいろと話を聞いてきたから、それを書きたいだけ、という側面も強いです(笑)。

インターナショナルスクールのしくみ

インターナショナルスクールに関する基礎知識がないと、選び方の話をされてもワケがわからないかと思いますので、まずはこの教育施設のシステムをなるべく手際よくまとめます。

  1. 幼稚部
  2. 小学部
  3. 中学部
  4. 高校部

で構成されています。これらを全部そなえているところもあればそうでないところも。中学部までしかない、という場合は、高校部はほかのインターナショナルスクールや、帰国子女枠で受験できる高校へ編入することになります。事前に親が計画を立てておく必要があります

小学部への入学は、幼稚部からの持ちあがりが優先されます。このため、日本国籍の子どもがいきなり小学部を受験するケースは少なく、幼稚部を経由することがほとんどです。

さらに知っておきたいのは、幼稚部の受験にあたっては、英語保育園(プリスクール)に通っていることが大きなアドバンテージ(有利)になるということ。

英語保育園は、特定のインターナショナルスクールとコネを持っていることが多く、英語保育園が書いてくれる推薦状や内申書も受験でプラスに働きます。英語保育園から直接、インターナショナルスクールの小学部を受験することも可能です。

これが一般的な進学ルートです。

  1. 0~3歳で、英語保育園へ入園。
  2. 4~5歳で、幼稚部を受験し入園。
  3. 6歳になり、小学部へ進学。

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インターナショナルスクールの選び方

それでは、本題へ。

1.教育方針が自分の子に合うか、きちんと見極める

当然ですね。日本の学校に通う場合でも同じ。説明会に参加したり、学校見学をおこなったり、学校関係者の話をよく聞いたりして、後悔のないように選びましょう。

2.まちがってナショナルスクールを選ばない

ナショナルスクール(民族校)というのは、特定の国の子どもたちが通う学校です。帰国後、祖国にすんなり溶けこめるようにすることを目的に運営されています。中華学校やドイツ学校、朝鮮学校などが代表的ですね。

これに対し、インターナショナルスクール(国際校)は、子どもの国籍を問いません。米国の教育カリキュラムをとりいれている施設が多いですが、なかには米国と英国とカナダなど複数国のカリキュラムのいいとこどりをしている施設もあります。

ちなみに、米国人向けのナショナルスクールなどでは、教育カリキュラムがインターナショナルスクールと大差ないケースもあり、日本人の入学希望者を受けいれる施設もあります。

3.教育カリキュラムと教育レベルをチェック

インターナショナルスクールは、日本の法律の規制を受けていませんから、教育カリキュラムは独自裁量にゆだねられています。

しっかりした教育理念をもち、優秀な教員をそろえ、一人ひとりの子どもに合わせた丁寧な指導によって、個々の能力をひきだしてくれるところもあれば、設備がイマイチで、教員資格のない外国人を集めてテキトーな授業をおこなっている、駅前留学と大差ない施設もあります。

目利きが必要です。

4.英語力不問のスクールはやめる

インターナショナルスクールは通常、入学条件として「海外現地校で3年以上在学したレベルの英語力」を挙げています。

なかには英語力を問わないインターナショナルスクールもあるのですが、英語力に自信がないからといって、そういう施設に飛びつくのは早計です。英語力がない生徒に合わせて授業をおこなっていますから、全体的な英語レベルや学習レベルがどうしても低下してしまうと指摘されています。

5.日本人生徒が多いスクールはやめる

インターナショナルスクールは本来、海外赴任者の子どもたちのための施設。普通は、日本人生徒の数に制限を設けています。昨今は、地震や原発事故などの影響で、日本に住む外国人人口が減っているようですが、そうはいっても、評判のいい施設では、毎年一定数の入学希望者が見込めます。

となると、日本人枠に制限のないインターナショナルスクールなどは、国際校としての体面より、経営優先だ、という見方ができます。実際、日本人生徒が半数以上を占めるようなスクールでは、外国人からあまり信頼されていないところも少なくないといいます。

それに、日本人ばかりのスクールだと、友だちと普通に日本語で会話が成り立ってしまうため、期待どおりの英語力が身につかない心配もあります。

例外もある

LCA国際小学校ただし例外もあるようです。

日本人向けに設立されたインターナショナルスクールというものもあります。たとえば、LCA国際小学校では、日本の学習指導要領をベースにした独自カリキュラムを採用。バイリンガル児童を育てることに軸足を置いています。

日本の小学校と同程度の教育が受けられるうえに英語力が身につくとあって、評判が高いようです。文科省から認可を受けていますから、一般的な無認可のインターナショナルスクールとは毛色がちがいますが。ご参考までに。

6.なるべく老舗を選ぶ

最近、新興校がたくさんできていますが、50年100年という伝統をもつ老舗校はやはり安心です。長い歴史があるということは、それだけの信頼と実績を獲得してきたことのあかし。設備も整っています。卒業生の活躍ぶりをみれば、教育レベルの高さを推しはかることもできます。以下へ、関東の老舗をいくつかご紹介しておきます。

西町インターナショナルスクール
2015-04-10_11h55_34東京・西麻布の老舗。1949年設立。幼稚部から中学部まで。創立者は、元総理大臣の松方正義の孫、松方種子さん。日本人です。それだけに、英語だけでなく、日本語も使用して授業を実施。この独自カリキュラムに定評があります。関根麻里さんはここの出身だそうです。
セントメリーズインターナショナルスクール
2015-04-10_12h02_32東京・世田谷にある老舗校。1954年創立。幼稚部から高校部まであります。約60か国の子どもが通う。文科省から大学入試資格の認定をもらっています。東大、慶応、早稲田への進学実績も。男子校です。
聖心インターナショナルスクール
2015-04-10_12h04_45東京・広尾にあるカトリック系女子校です。聖心女子学院が運営しています。幼稚部から高校部まであります。創立は1910年。50か国近い国籍の子どもたちが机をならべています。出身者に、幸田シャーミンさん、リサ・スティッグマイヤーさんなどがいます。
アメリカン・スクール・イン・ジャパン
2015-04-10_11h52_21東京は調布にある1902年創立の伝統校。幼稚部から高校部まであります。六本木にも校舎あり。40か国以上の生徒約1400人が在学。体育館3棟など設備が充実。厳密にはナショナルスクール(民族校)。日本人の受け入れは、帰国子女中心。卒業生は、宇多田ヒカルさん、ジョン・カビラさん、早見優さん、青山テルマさんほか。

7.国際的な評価団体の認定がある学校を選ぶ

インターナショナルスクールは、日本の学校教育法で定められた学校ではありません。だから、小学部や中学部を卒業しても、日本の小中学校の義務教育を履行していないとみなされたり、高校部を出ても大学受験資格が得られないことがあります。

その点、次のような国際的な評価団体の認定を受けたインターナショナルスクールを選んでおけば安心。卒業すれば、国際バカロレア資格(万国共通で使える大検のようなもの)が得られるからです。先に紹介したスクールはすべて、認定を受けています。

インターナショナルスクールによっては、評価団体からの認定を受けていないのに、さも受けているかのようにふるまうところもあると聞きます。上記リンク先で、日本国内の認定校が確認できますから、怪しいようなら自分の目でチェックしてみてください。

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さいごに

インターナショナルスクール父兄らの集いに参加した際、耳に残った話をいくつかご紹介。

入学させてよかったと思うこと

  • 先生たちが日本の教師よりとにかく教育熱心だ。
  • 日本の学校とちがい、上から子どもになにかを押しつけるのではなく、自分で考えて行動するよう仕向けてくれるのがいい。自発性が育っている。
  • いろんな国の友だちができて、楽しそうだ。うらやましい。
  • 自分と異なる価値観を受けいれられるようになってきた。
  • 親にもハグやキスを照れることなくしてくれるのが、とてもうれしい。

期待と違っていたこと、不満に思うこと

  • 子どもも自分もからきし英語が話せなかったので、勉強がたいへん。
  • 大半が日本人の子なので、思っていたほど英語が上達しない。
  • 日本語での表現力が育っていないように感じる。
  • 授業レベルが日本よりかなり低いように感じる。

現在、お子さんをインターナショナルスクールに通わせているパパやママで、「入学させてよかったと思うこと」や「こんなはずではなかったと思うこと」がある方は、ぜひ以下のコメント欄に書き込みください。





インターナショナルスクールの選び方 – 7つのポイント」への8件のフィードバック

  1. なかちゃん

    私は3歳の娘とともに、地元のインターナショナルスクールを見学したのですが、半分以上は日本人夫婦の子供で、子供同士は日本語で会話しており、高額な学費は全く意味なく感じました…
    それでも、小学校を終了するころにはかなり英語力が身に付く印象を受けましたが、日本の大学を受験するためには、制度や学習内容の違いから大変な労力が要ります。
    なので、こちらの結論は正しいと感じました!

  2. ポー

    インターナショナルスクールに通わせている親の1人で、LCAも知っている者として言わせて頂きたいのはここで英語がしっかり身につくのは元来やる気のある子のみです。また、ここは文中にある避けた方が良い条件の1つ、「英語力を問わない」学校でもあります。
    入学試験で、寄付がどの程度できるか聞かれることもあります。「評判が高い」というのは入学金で100万円を払うのですから、通わせている親なら悪くは思いたくないと思うのです。

    また、今日の教育現場を目の当たりにしていると、日本人としての誇り、大和男子、大和撫子を育てるのに一条校が最善の策であるとは言い切れない時代なんじゃないかと、ブログを拝見して思いました。

  3. HIMAWARI 投稿作成者

    ポーさんご指摘のように、現在の日本の教育カリキュラムが一人前の国民を育てるのにきちんと機能しているかどうか、という議論はあると思います。記事にああ書いたのはあくまで相対的な話です。あしからず。。。

    寄付をそんなふうに要求されるのですか。日本の社会には「暗黙の了解」「以心伝心」といった言外のコミュニケーションを重んずる風潮がありますから、そういうところもインターナショナルスクールならではなのかな、と感じました。まあ、村社会的な同調圧力より、簡明直截でスッキリしていていいとわたしなんかは感じますが(笑)。

    貴重なコメント、どうもありがとうございました^^

  4. みーはん

    こんばんは。こうした学校については、全くの無知な人間です。
    (そんな人間がコメを入れてすみません。)
    実は海外からこちらに知り合いが仕事で来ているのですが、
    近い内にご家族も日本に来られることになりました。
    お子さんが小学校四年生と二年生だったかな?!
    当初は日本の学校を考えられたようなのですが、
    それだと進学が日本の学校でしか出来なくなってしまう為、学校を悩んでいます。
    国際部がある日本の私学へ入れる事も悩まれましたが、
    でもそうなるとお子さんの日本語の問題が出てきます…。
    インターナショナルスクールを選んだ方がいいのか、、
    聞かれた私もよくわからない為、覗かせて貰いました。。

    う~ん…、日本語が話せなくてもいい、という事なら、、
    やはりここでご紹介されている学校がいいのでしょうか??
    それとも日常生活を考えた場合、はやり日本の学校の方がいいのでしょうか…?!
    やっぱ悩むわぁ…。
    ここのサイトを見せてあげたいんですが、日本語を読むのが今一つなので、、
    どう伝えたらいいかを、また悩んでしまいます。。

    学校選びって、本当に難しいですね…。

  5. HIMAWARI 投稿作成者

    こんばんは^^ コメント、拝読しました。

    ちなみにお知り合いのご一家というのは、外国人の方たちなのでしょうか。でもって、日本語は堪能でないと。だとするとやはり、インターナショナルスクールが一番目の選択肢になるように思います。インターナショナルスクールにも日本人の子どもたちがたくさん通っているところも少なくありません。国語(日本語)の授業もありますら、日本語は習得できると思いますよ。

    ともあれ、まずは通学圏内の学校をいくつかピックアップして、学校関係者の方にいろいろ話を聞く、というのがいちばんの近道かと。

    わが家はインターナショナルスクールにはまるで縁がないもので、あまり参考になるお返事ができなくてごめんなさい。まあ、小学生くらいだと順応性がとても高いですから、日本にいるだけですぐ言葉なんて覚えてしまうとは思いますが^^

  6. ルンルン

    純日本人です。1歳から子供を英語保育園に通わせ、小学校もインターに通っています。学費は確かに高いですが、お金には変えられないたくさんの事を吸収していると日々感じます。スクールにもよると思いますが、一条校ではない新設校の中にも素晴らしい学校はあると思います。例えば、毎日日本語があり、土曜日は全ての教科を日本語で行ったり。ITに力を入れていたり。その分、授業のコマ数は日本の学校より圧倒的に多いですが。先生方も教科担任性で、質の高い授業を幼少期から受けられるのは、将来間違いなく財産になるのではないかと思います。在校生は、日本語も英語も問題なく話していますよ。義務教育の件は、地域の教育委員会の方と面会し所定の手続きを踏めば、地域の公立小学校に学籍を置く事が可能です。

  7. HIMAWARI 投稿作成者

    そういうふうに感じておられるのなら、ルンルンさんやお子さんにとってはそれが最良の選択肢だったのだと思います。なにが正解かなんて、ひとによって異なるものですものね^^

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